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菱田産業株式会社

菱田産業株式会社

神戸へ移転して実感する
人材の厚さと事業拡大の可能性

2024.12.03

菱田産業株式会社代表取締役菱田 好美 氏

三宮~神戸(オフィス)

兵庫県高砂市で50年以上に渡り、地元の大手企業を中心とした人材派遣・アウトソーシング業を営んできた菱田産業株式会社。深刻化する人手不足の問題や働き方への意識の変化をつぶさに捉え、時代に即した事業を展開しています。2024年8月には、神戸商工貿易センタービルに本社を移転。再開発が進むウォーターフロントを一望できる新オフィスで、菱田好美代表取締役に神戸での事業や今後の展望などをうかがいました。

左から管理統括部 部長、代表取締役 菱田好美氏、管理統括部 統括グループ長

複写業を足がかりに事業を広げる

当社の始まりは1973年、兄弟会社であるハリマニックス株式会社(旧 播磨コピー工業株式会社)から誕生しました。ハリマニックスの創始者は、私の祖父である菱田策三です。策三は兵庫県高砂市に大手企業が工場を開設するにあたり、近隣ではやっていないサービスとして複写業、いわゆるコピー屋に着目し、創業を決意しました。

当時のコピー屋は、今で言えばITやAIのようなイメージ。策三は毎日工場へ通い、建築図面の製作をお手伝いするところから商売を広げていきました。やがてワープロ業務などの情報関連サービスを請け負うようになり、「持ち帰るのではなく、同じ場所で仕事を進めてほしい」というお客様からの要望を受け、工場事務職を中心に人材を派遣する菱田産業㈱を設立しました。

長く働ける有能な人材を企業へ

大手派遣会社と差別化を図るため、当社では登録スタッフではなく、「菱田産業の正社員」として採用した人材を企業様へ派遣しています。

派遣に至るまでの流れとしては、まず企業様が求めるスキルや人物像などについて丁寧にヒアリングします。それを踏まえて当社の求人専任スタッフが求人情報を作成し、求人サイトで募集をかけます。求職者様から応募があれば、当社が面接や選考を行い、スキルや要望を確認。その後、企業様の要望にマッチした人材であるかどうかを慎重に検討します。求人情報では正社員を前面に打ち出しているので、安定して長く働くことを希望する求職者様からの応募が多いのが特徴です。

私たちはこうした手法で、企業様と求職者様の高いマッチング率を実現しています。数多くの優れた人材に恵まれ、企業様から「直接雇用したい」というお声をいただくことも少なくありません。同じ派遣先に30年以上勤め、職場の方々から厚い信頼を寄せられている社員もいます。

多様化する働き方の調整弁として

人材不足がますます深刻化する日本において、企業様は多様で複雑な問題を抱えています。たとえば中小企業では、専任の採用担当がいないことも多く、なかなか採用力を上げられません。大手派遣会社のスタッフで人員を補充しても、有期雇用のため長期間同じところで働けず、人材の定着が難しい。外国人の働き手に頼る企業様もありますが、言葉の壁や数年後には母国に帰ってしまう不安を抱えます。

一方の働き手側にもさまざまな思いや事情があります。大手企業の正社員になると、異動や転勤があるかもしれず、同じ職場や同じポジションで長く働くことを希望する人は敬遠しがちです。

長く勤めてもらいたい企業様と、同じ勤務先・ポジションで継続してスキルを磨きたい働き手。こうした双方のニーズに当社のシステムがマッチし、ありがたいことに年々業績はアップしています。

また、労働人口が減る中では、豊富な経験と技術力をもつシニア世代の人材活用も欠かせません。しかし現状は、規定によって65歳以上の雇用継続ができない大手企業も多い。そのため当社で雇い入れ、派遣として同じ職場で仕事を続けてもらうケースも増えてきています。

時代の流れで働くスタイルが多様化する中、私たちは働き方の調整弁役を担っているのかもしれません。

神戸での営業活動で得た予想以上の手応え

神戸に本社を移したのは、お得意様の一部の部署が、神戸に移転したことがきっかけです。それに伴い、私たちも神戸へ通うようになったので、神戸でも少し営業活動をしてみたところ、思った以上にさまざまな企業様から人材派遣のご要望がありました。

さらなる事業拡大を狙うには、神戸のもつブランド力を借りることで求職者へのイメージアップにつながるのではないかと、神戸への本社移転を考えるようになりました。実現までにはいくつものハードルがあったのですが、オフィス賃料補助等の神戸市の手厚いサポートによって乗り越えることができ、感謝しています。

地域経済の活性化に注力する市から刺激

神戸は日本の各都市へのアクセスがいいですよね。高砂に本社があったころは少し距離を感じていた大阪も、今では営業の守備範囲に入ってきて、フットワークよく活動を広げられるようになりました。

神戸に居住する人からの求人応募も順調に増えてきています。当社としては今後、神戸の人材を積極的に雇用したいと考えているので、喜ばしい傾向です。神戸はやはり働き手の母数が大きく、雇用できる人材にも厚みがありますね。特に高砂では不足ぎみだったIT関連の経験者を神戸で獲得することができれば、事業のビジョンもますます広がりそうです。

地域経済を盛り上げようとする神戸市の気運や、前向きな取り組みもすばらしいですね。神戸に来てからはその動きを肌で感じるようになり、活力をもらっています。

まずは神戸で存在感を示していきたい

当社には、長い歩みの中で受け継がれてきたノウハウや知見、時代に合わせて新しく練り上げたナレッジがあります。このような財産を大いに活用しながら、独自の「人材を集める力」で神戸の企業様のお役に立ちたいと考えています。

そのためには、まず神戸の皆さまに菱田産業の存在を知っていただかなければなりません。企業交流会などに積極的に参加し、交流を深め、ネットワークを広げていきたいです。

神戸に移転して良かったと思うことばかりなのですが、あえて神戸市に要望を言わせていただくなら、「さんちか」から南に延びる地下通路が、さらにウォーターフロントまでつながってくれるといいなと。雨や猛暑の日も、当社のある神戸商工貿易センタービルまで、快適に歩いて行けるようになるとうれしいです。

菱田産業株式会社の方々と神戸市担当職員
菱田産業株式会社

菱田産業株式会社

設立 1973年(昭和48年) 4月
事業内容
・業務請負事業(アウトソーシング事業全般)
・労働者派遣事業(派 28-301243)
・有料職業紹介事業 許可番号28-ユ-301127
所在地
■本社/兵庫県神戸市中央区浜辺通5丁目1-14 神戸商工貿易センタービル 20階

URL https://hishidasangyo.co.jp/

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