1.目的
起業・スタートアップ支援による兵庫・神戸経済の活性化を目指す兵庫県と神戸市は、国連機関であるUNOPS※との間で、最先端のテクノロジーを活用して、SDGs上の課題解決を目指すグローバル・イノベーション・センター(GIC)の開設に向けてMOU(基本合意書)を締結します。
神戸市は、国内外から優秀なスタートアップを呼び込んで、神戸で世界に雄飛するチャンスを掴む、国際的に注目されるプログラム“500 KOBE ACCELERATOR”のほか、スタートアップと協働する行政のオープンイノベーション“Urban Innovation KOBE”に取り組んできました。こうした先進的な取組みや兵庫県の多様な起業支援施策が評価され、アジア地域における拠点とした位置づけを持つ、UNOPSのグローバル・イノベーション・センター(GIC)を神戸市内に開設されることで合意しました。
《UNOPSとは》
United Nations Office for Project Services、国連プロジェクトサービス機関。コペンハーゲンに本部を置く、プロジェクト実施に特化した国連機関。UNOPSは他の国連機関、国際開発金融機関、援助国及び被援助国政府等からの依頼に基づき援助事業のプロジェクト推進を行う。
2.グローバル・イノベーション・センター(GIC)の概要
UNOPSが昨年より、最先端のテクノロジーを活用することでプロジェクト推進上の課題解決を図るために、世界約15か所にGICを開設する構想を展開しています。すでに、アンティグア・バブーダ(2018年1月)、スウェーデン(2019年10月)に開設しています。
GICは、国内におけるスタートアップを集積・育成するとともに、日本で創出されたSDGs課題解決型サービスが国連調達を通じて調達に結び付けるインキュベーション施設です。また、国内外よりSDGsに取り組むスタートアップを誘致し、国内企業や世界中のグローバル・イノベーション・センター(GIC)とつなげることで、世界の課題に取り組むネットワーク基盤となります。
1.開設時期
令和2年夏ごろ(予定)
2.場所
神戸市内
3.事業内容
・SDGs上の課題に基づき入居者を公募、一定の選考基準にて選定(毎年約15社)
・3か月ごとに目標を立て、達成度合いを評価(入居期間:1年間)
・年間5社程度の国連調達への参加を目標とする
スウェーデンのGICが入居する施設▼
スウェーデンのGICの開設式典▼
3.グレテ・ファレモ国連事務次長兼UNOPS事務局長コメント
「SDGs達成のためには、イノベーションが不可欠です。貧困を撲滅し、格差を是正していくためには、生産、流通、消費において根本的な変革を取り入れていかなければなりません。そのためにも、兵庫県及び神戸市との連携の下、今回グローバル・イノベーション・センター(GIC)を日本に開設することを大変嬉しく思います」
4.久元喜造神戸市長コメント
「アジア各地の都市の中から神戸が選ばれたことに大変嬉しく思います。神戸は、最先端テクノロジーの『実験都市』を目指して、アーバン・イノベーション 神戸などの先導的な取組を展開しています。グローバル・イノベーション・センター(GIC)の開設により、まったく新しい形で官・民・市民が一丸となった神戸発のイノベーションが生まれ、世界最先端の挑戦ができる都市に神戸がなれることから、大いに歓迎いたします。」
5.井戸敏三兵庫県知事コメント
「グローバル・イノベーション・センター(GIC)の開設により、様々な分野の専門家やスタートアップ企業が兵庫・神戸に集まり、地域で活躍している起業家との交流の促進が期待されます。この交流から、新しい技術やアイデア・革新的な産業が生まれ、それが持続的発展につながり、地域経済、ひいてはグローバルに発展することと期待します。」